映画【JSA】
Amazon primeにて「JSA」という映画を観ました。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0787G9LRS/ref=atv_wtlp_wtl_50
あらすじ
南北分断の象徴である38度線上の共同警備区域(JSA)で起こった射殺事件。陳述書には南北で全く異なる報告が記されていた。そして両国家の合意のもと、捜査は中立国監督委員会の手に委ねられ、韓国系スイス人である女性将校・ソフィーが派遣される。彼女は事件の当事者達と面会を重ねながら序々に真相に迫っていくが、そこには全く予想外の「真実」が隠されていた・・・・。
以下、ネタバレあり感想です。
前半は、ただ38度線を舞台にしたミステリっぽくて単純に面白いなぁ、と思いながら観ていたのですが、
後半になり話が進み真相が明らかになるにつれて、涙涙・・・。
人と人は出会って心を通わすことができるのに、
そこに立ちふさがる壁は一体なんなのか?
それは、お互いの、自分はどこに所属するものであるかというアイデンティティ。
確固たるものであり覆すことのできないそのアイデンティティによる壁を
彼らは越えることができませんでした。
ソフィーは自身の出自が韓国にあると思っていたものの、
実は韓国ではなくて北朝鮮だった、とわかるシーンも印象的です。
自分のアイデンティティは少しの情報の変化で大きく揺らいでしまう。
境界線の北と南で起こる、分断による美しくも悲しい悲劇
その激動が自分の中で巻き起こる複雑な感情を味わったのではないかと思います。
本当は、人と人は出会いたい。
でも境界線(違い)がなければ人と人は出会えない。
出会うために作られた境界線が、
人と人の出会いを阻んでしまう。
JSAという映画では、国境というわかりやすい境界線で描かれていましたが、
私たちの日常でもこの悲劇は起きている、決してフィクションの中だけのものではありません。
境界線が作られた仕組みや
作られる前の出発点にまで戻り
悲しみではなく感動や喜びを生み出せる
境界線を楽しめる世界になってほしい、と思いました。
Callinger おかだ まや